演　目：ロメオとジュリエット
公演日：2000.04.15
場　所：東京文化会館
主　演：ジュリエット　　　　　E.スポカイテ
　　　　ロメオ　　　　　　　　I.エブラ
　　　　ティボルト　　　　　　A.モロドフ
　　　　パリス　　　　　　　　M.バウズィス
　　　　マキューシオ　　　　　V.ファジェーエフ
　　　　ベンヴォーリオ　　　　R.マスカリウナス
　　　　バルサザール　　　　　E.ブトクス
　　　　（ロメオの従者）
　　　　キャピレット公夫人　　E.グリシヴィナ
　　　　（ジュリエットの母）
　　　　キャピレット公　　　　V.クレビンスカス
　　　　（ジュリエットの父）
　　　　乳母　　　　　　　　　Y.ソディーテ
　　　　モンタギュー公　　　　V.クズマ
　　　　（ロメオの父）
　　　　ロレンス神父　　　　　V.クズマ
　　　　仮面売り　　　　　　　E.ブトクス
　　　　キャピレット家の従者　Y.カスペラヴィチェス
　
感　想：バレエは１ヶ月ぶり、舶来公演では３ヶ月ぶり。
　　　　同じワシリーエフ版で見たダンチェンコの時は、舞えすぎたので、今回は後方の
　　　　席をとったので、見やすかったです。

　　　　幕が開いて驚いたのが、オケの向き。ダンチェンコとは違う。
　　　　向きはともかく、社員食堂のようなイスはマントに隠れるようにするか、木製の
　　　　ものにしてほしかった気が。

　　　　ジュリエット役のスポカイテははまり役。ただ、登場の時の動き（たとえば乳母の
　　　　足の下をくぐる）で、背の高い彼女には動きにくそうに見えました。
　　　　はつらつとした現代っ子のようなジュリエットで、ロミオとの恋も稚拙というか
　　　　無邪気。彼女の場合、幕とともに成長するのではなく、その幼さを引きずったまま
　　　　最後のシーンを行くので、ひときわ哀れさを際だたせる感じ。
　　　　ロミオ役のエブラものびやかに踊っていたけれど、もっと身の不運を感じさせる
　　　　暗い部分もほしかったかも。
　　　　マキューシオ、ベンヴォーリオのコンビもコミカルに演じていたが、敵対するティ
　　　　ボルトはかなり印象が弱かった。この演出では剣はヘタだから、見た目のすごみ
　　　　だけでもほしかった。パリスは空気のように存在感が無かった。ワルでもキザでも
　　　　いいから個性があれば。

　　　　舞台の方はダンチェンコの方が小道具（薬瓶）などあったが、リトアニアにはない。
　　　　ただ、衣装などはリトアニアの方が時代的に沿った感じが出ていた。
　　　　最後の指揮者が主役二人の手を合わせる部分はとても好きだが、ヴェローナの大公
　　　　が出ないのは不満。前回は下でつかみ合いをしているダンサー達で見えなかったの
　　　　かと思っていたが、やはり出ない演出だったようです。
　　　　（ロミオの父と神父が同じ人が演じる事も・・・）

余談・・・
ロストロポーヴィッチ目当てか、若干客層が異なっていた気が。
バレエの指揮者として私は「？」でした。
この舞台構成上ダンサーを見ない事が多いからかもしれないけれど、
曲によっては、テンポが良すぎて、ダンサーがついていくのがやっとのような・・・
（聞いて心地良いのと、踊って良いテンポは違うはず）
オケは、ティボルトの死から幕切れまでが、すごく載っていた。コンサートで
弾きなれている感じ。

ところで、ＮＨＫのカメラが入っていたのですが、オケの中のヴァイオリンの横に超小型
カメラ（マイクではないと思う）があったのですが・・・